お父さん! 今日は尾頭付きよ!?
1988年頃

読者主体のGREATE!特集
そのなかの白眉中の白眉は
やっぱ……尾頭付きでしょ!!

 

まずは、ナニも言わずに、下の記事を見ていただきたい。

                                                       ©八重洲出版 

お父さん! 今日は尾頭付きよ!? 

以下、当時原文ママ

金がないということを、身にしみでわかっている人間は、
いつの間にか、金がないという状況を楽しむように
なってくる……といったのはマルクス兄弟だったか、
ゴルバチョフさんだったか忘れちまったけれど、
正直なハナシ、オレたちビンボー人に大金をもたせると
ロクなことにならないことは明白だ。
たとえば100万円という金額を想像するときに、
つい一杯300円のラーメンのドンブリを3333個
脳裏に浮かべてしまったり、首都高速に
600円×1666回乗れる、なんぞ考えてしまうキミは、
やっぱマルビなんだろう。

ただし、CBを400円×2500冊買えるな……と
想像したキミについては、CB編集部では
不問に付すことにしている。

ま、このよーにマルビというものは、かなしくて、
やがておもしろくなってくるものなのだ(ホントかね?)。

今回登場してくれた園田さん一家の話をしよう。

まずマルビである。そして明るい。

ここんとこが重要なのだ。マルビで雰囲気暗くっちゃ、
こりゃも〜ヒサン。むかし、植木等とゆ〜オジサンが歌ってた
「金のないヤツアオレんとこへ来い。オレもないけど心配すんな。
見〜ろよ青い空、白〜い雲……そのうちなんとかなiるだろう〜」ってね。

そうなんです。いくらマルビでチューン費用がないったって、
飢え死にするこたあありません。

というところで、園田一家のマルビデ ータを紹介しよう。
一家の主人・誠さん26歳、妻・久江さん20歳、
長女・杏美ちゃん3歳、長男・将太クン10ヵ月。

所有車はKP日改1450cc、 ソレックス40φ仕様。
くの〜、20歳の奥さんつてことは、結婚したときゃ17歳でねーか。
誠さんの職業はハイヤーの運転手で、いつもはクラウン、
プレジデント、グロリアをコロいかしている。

好きな食べ物は、なんたって紅ショ〜ガライスだ。

これにやマイッタだろが。
紅ショ〜ガライスしか食べれね〜ってのと、
紅ショ〜ガライスが好きってのとでは、天と地の差があるんでい。

その次に好きな食べ物は-----といろ質問に対して、
約1分間の沈黙のあと、自信を持ってって答えたのが、
「うなぎのタレごはん」。どーです。信念をもってますぜ。

紅ショーガライスの次だから……えっと……福神漬ライス……。
こう考えたキミは、まだまだ人生経験が浅い。まだ青い
といわれでもしようがライス(フッ、くだらねえことを
いったオイラを許してくんねい)

しかも、久江さんと批婚したときは、
チャンと新婚旅行も済ませている。

聞いて篤くな。グアムだ。といっても、フツ〜のグアムじゃねい。
鈴鹿サーキットでグアムを食べたって……ナヌッ?? 
そりゃ、ガムじゃね〜のかって??
フン、オイラの知ったこっちゃねえ!

知り合いにパドック券をもらったもんで、
鈴鹿サーキットに新婚旅行にいった園田夫婦だが、
どっちもサーキット&レlスがメチャ好き。
見るだけじゃなくて、ファミリー走行タイムを利用して、
ふたり乗りで(昔は大丈夫だった)筑波を攻めてたんだ。

いまじゃ杏美ちゃんと将太クンがいるもんで
行けなくなっちまったけんど、
あるときなんか、ふたりで1コーナーを曲がらず直進……
もうちょっとで天国行きだったらしい。

CB野郎の例にもれず、園田さんも、毎晩仲間と集まっちゃ、
パーツをくっつけ、走りまわり、ワイワイのガヤガヤで
クルマの話ばっか。ハッキリいって、経験者の
キミならわかると思うけど、

こういう状態が続くと、塞庭は険悪になる。


こいつをクリアしないと、尾頭付きの夕御飯には
ありつけないって寸法だ。そこのアンタ!ヒトのこと
笑ってるバヤイじゃないでしょ。隣を見てみんさい。

奥さんが冷酷な視線でCBに夢中になってるアンタを
見ているぜ。ハハッ、いやこりゃ、父さん一本とられたな。
そんな和気アイアイの家庭を目指して、
園田さん一家は努力する。
久しぶりの一家ダンラン、だけど、さっきからクルマに
乗りたくてウズウズ……たまにゃ、
家族とジックリつき合ってください。

最近、園田さんは、キャブのバキュームゲージを購入した。
むろん、そのために家庭崩壊の危機を迎えたであろうことは、
想像できないことでは……ない。お父さんガンバって!!

 

 

本来なら、上の写真が、先頭に来るタイトルページである。
そして、下に紹介するようなL型370馬力仕様だとか、
クルマの凄い記事が中心になるはずなのだが、

そういうものが、ぶっ飛んでしまったのが、
たまたま編集部に遊びに来た園田さん一家を撮影したものである。

プライベーターや、凄い読者を紹介するという手法が、
確立してきたのが、この記事が掲載された1988年当時だろう。
そのころは、「GREAT!」というタイトルは使っていなかった。
「読者はDoエライ!」というタイトルだったが、
間違いなく、その後連綿と続いていく「GREAT!」特集のはしりである。

いやあ、それにしても、メザシの尾頭付きと、子供さんの表情、
協力してくれた奥さんの、なんとも言えない表情……名作であります。

 

 

 

 

 

 



■ 今だから話せる秘話(笑) ■

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よろしかったら、お願いします。


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